院長のひとり言

院長のひとり言

最新の技術を常に導入するようにしています

矯正治療にかかわって23年、開業して15年目になりました。当院では一貫して機能(正しい顎の位置、機能)にこだわった治療を行い、そのために自分が良いと判断した最新の治療法は出来るだけ早めに取り入れるようにしています。

例えば、形状記憶合金のワイヤー(ヒートアクチベートワイヤー)は開業当初から、摩擦が少なく、機能性が高い、セルフライゲーションブラケットは2001年から、インプラントを活用した矯正(SMAP)は2003年から、ミニスクリューは2004年から、CAD/CAMを使った舌側矯正治療のインコグニト™ アプライアンス システムは2009年から導入しております。

正しい診断と適切な治療法を選択することにより、全ての患者様に適切な治療結果を得る事ができます。

当院では8割以上の患者様は2年以内(そのうち半数が1年半以内)に動的治療(マルチブラケット)による歯を動かす治療を終える事ができています。

今後とも当院では最新の技術を導入し続けていきます。

顎位(顎の位置)の大切さ

「顎位」という言葉をご存知でしょうか?「顎位」とは簡単に言うと咬む位置と顎の関節との位置関係のことで、安定したかみ合わせには欠かせない要素です。

これはインレー(金属の詰め物)が少し高いだけでも噛み合わせがずれる事があります。以前こんな事がありました。患者さんのお母様が、近所の若い歯医者さんに奥歯にインレーを1本入れてもらったところ、奥歯と関係ない、前歯同士が強く当たるようになったそうです。

そこでその先生に相談したところ矯正治療をした方が良いと言われたそうです。そこで当院に来院されたときに「矯正治療が必要ならば先生にお願いしたいので一度診てください」と言われました。

その話を聴いた瞬間おかしな話だなと思いました。というのはインレーを入れた後に出た症状なので、インレーに問題があるのではないかと思ったのです。

診てみるとやはりそうでした。まっすぐ噛んだときには高くなかったのですが、横にずらすと強く当たっていました。

そこで簡単なかみ合わせ調整をしたところ前歯が強く当たらなくなったということで、結局、矯正治療はしなくて済みました。通常考えると奥歯が強いと前歯が当たらなくなるように考えられるかもしれませんが、そんなに単純なものではありません。奥歯の形態によって筋肉が無意識に奥歯を避けるように噛むため前歯が高く感じる事があるのです。

かみ合わせと肩こりや頭痛

顎位(かむ位置とあごの関節の位置関係)をきちんと考慮した矯正治療をすることによってしばしば、肩こりや頭痛が楽になったという方がいらっしゃいます。

このメカニズムは完全には解明されていないのですが、次のように考えられます。人は夜寝るときに歯ぎしりや食いしばりをしている事がよくあります。

近年の研究ではこれらはストレスの解消にかかわっているという意見もあるようですし、これらをとめることは難しいのですが、歯ぎしりや食いしばりをする際にかみ合わせのバランスが悪いと頭から首も含めた顎の周りの筋肉が疲労し、肩こりや頭痛につながるらしいのです。

その場合矯正治療により咬合のバランスをとることにより、筋疲労が少なくなるというわけです。特に朝起きたときに肩がこっているという方はこの可能性があります。

パンを食べて感激する

矯正治療を希望されるきっかけとして意外と少ないのが、よく噛めないというものです。

一つには最近の食べ物にはあまり噛まなくてもよいものが多いことに関係しているのと、もう一つは今まできちんと噛めるということを体験した事が無いために、比較の対象がないということがあげられます。

しかし、矯正治療が終わった後に、きちんと噛めるとはこういうことなんだ!ということを実感する場合が多いようです。

特に「オープンバイト(開咬)」といって前歯が咬んでいない方は、麺類が噛み切れるようになった!、せんべいが食べられるようになった!と実感していらっしゃるようですし、叢生(がたがたの歯)の方の中にはパンをかじったときにきれいなアーチを描く事に感激される方もいらっしゃいます。

セルフライゲーションブラケット(摩擦の少ない機能的な矯正装置)について その1

セルフライゲーションブラケットはさまざまなタイプがあります。ライゲーションとは結紮(けっさつ)という意味で基本的には従来は結紮線(けっさつせん)という細いワイヤーやゴムでとめていたものが、ブラケットに蓋がつくことによって結紮する必要がないブラケットの総称です。実はセルフライゲーションブラケットは昔からあったのですが、工作精度とコストの関係上蓋のデザインに良いものが出来なかっただけなのです。

セルフライゲーションブラケットといっても基本的には従来のブラケットと大きく変わるわけではありませんが摩擦が少なくなることにより治療の初期やスペースを閉じる時期において治療期間を短縮することができます。

セルフライゲーションブラケット(摩擦の少ない機能的な矯正装置)について その2

セルフライゲーションブラケットにはパッシブとアクティブがあり、その違いはワイヤーを押さえる力がかかるかどうかということです。

わかりやすく言いますと、パッシブはブラケットとワイヤーが洗濯ひもに洗濯バサミを引っ掛けた状態といえます。アクティブは洗濯ひもを洗濯バサミではさんだ状態です。摩擦は引っ掛けた方が少ないですが、洗濯物の位置をコントロールするためには挟んだほうがいいですよね。ですから初期のがたがたをとるような移動にはパッシブ、最終的な仕上げのコントロールにはアクティブが向いています。当院では細いワイヤーの時にはパッシブで太いワイヤーになるとアクティブになるブラケットを使用しています。

矯正治療期間と歯磨き

治療期間と歯磨きはとても関係があります。どうして?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、プラーク(歯垢)はデキストリンというねばねばした物質を出すため、ワイヤーとブラケットの間にプラークがたまるとのりでくっつけたようになり摩擦力が大きくなり、歯の動きが悪くなってしまうのです。さらに歯石がワイヤーにつくぐらいになるとワーヤーとブラケットをセメントで固めたような状態になりますので、特にスペースを閉じている時期には動きを悪くします。

最新の裏側矯正「インコグニト™ アプライアンス システム」について

当院では開業当初からリンガルブラケット(裏側)による治療を行ってまいりましたが、ラビアルブラケット(表側)と比べ同様の治療レベルを得るためにはどうしてもチェアタイム(診療1回あたりの時間)も治療期間もかかるため限られたケースにのみ診療してまいりました。

しかしこのたびドイツにて2001年に開発され、世界では18,000ケース以上が治療されているCAD/CAMにより個々のブラケットを個別に作成しすべてのワイヤーをロボットが曲げるリンガルシステムのインコグニト™ アプライアンス システムが日本にも導入される事になり、当院でも導入することにいたしました。このシステムを使えばラビアルブラケットと同様のチェアタイム、治療期間で同様の治療レベルを得られると考えられます。

リンガルブラケットの大きなメリットである、前から見えない、虫歯になりづらいといったメリットはもちろんのこと、裏側にありことによる違和感も従来のリンガルブラケットより少なくなっており非常にすぐれたシステムと言えるでしょう。

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